実は変化しているMicrosoft Office 2013と2016のテーマカラー

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マイクロソフトの Officeは最も有名なソフトウェアスイートの一つと言えますが、それに含まれるソフトウェアのテーマカラーもWordは青、Excelは緑のようにお馴染みでしょう。実は、このOfficeの各ソフトウェアのテーマカラーも変化しています。今回は、2013から2016へのバージョンアップを見ていきましょう。本サイトのカラーDBを使用して、Office 2013と2016の各ソフトウェアのテーマカラーを集めて並べてみました。取りあげたソフトウェアは、Access、Excel、Word、PowerPoint、Outlook、OneNoteの6種類です。

カラーDBで検索したOffice 2013と2016のテーマカラー

変化していないようにも見えますが、繊細かつ複雑に変化しています。Access、Word、OneNoteは全く変化していません。ExcelとOutlookの変化は極めて細かく、RGBがどれも1ずつ増えています。さすがにこれでは、変える意味がわかりません。Windowsや画面の違いによる微妙なカラーコードの自動調整あたりが理由として考えられます。PowerPointは、繊細ですが明らかに、暗く、茶色っぽくなっているのがわかります。オレンジか茶色かわかりにくいのを、はっきりと、茶色ということにしたかったのでしょうか。昔から、Wordは青、Excelは緑というように変わらないように見えても、テーマカラーは細やかに変更されていることがわかります。

Microsoft Office 2013のテーマによる色デザインのカスタマイズ

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マイクロソフトのOffice 2013は、テーマの変更によってUI(ユーザインタフェースすなわち、メニューやボタンなどのドキュメントデータではない部分)の配色を変更することができます。テーマの変更は、各ソフトで[ファイル]タブ→[オプション]→「Word のオプション」ダイアログが表示-「Office テーマ(T)」で行います。「Offie テーマ」という文字通り、設定操作を行ったソフトのデザインだけでなく、Office全体のデザインがまとめて設定されます。

Office 2013のテーマは、「白」、「薄い灰色」、「濃い灰色」の3種類から選べます。Word 2013、Excel 2013、PowerPoint 2013、OneNote 2013の各テーマ時の画面を下図に示します。Office 2013のテーマの良いところは、色数を抑えつつ無彩色を中心とした配色により、すっきりとして実用性が高いこと、悪いところは、あえて言うなら、「白」が明るすぎることと、テーマ毎の違いが小さいことです。

「白」は、ウィンドウ全体のほとんどに対して最高輝度の白を使用し、ステータスバーや[ファイル]タブ、ウィンドウの縁に各ソフトのテーマカラーを使用するという、非常に色の少ないデザインです。非常にすっきりしているのは良いのですが、明るすぎると思う人も多いでしょう。「薄い灰色」は、「白」と「濃い灰色」の中間で、白に近いグレーが広く使用されており、ステータスバーや[ファイル]タブなどにテーマカラーを少し暗くした色が使われています。「白」との決定的な違いは、タイトルバーとリボンなどでグレーの濃さが違うことです。また、リボンの中の境界線も、「白」の境界線より暗い色になっています。「濃い灰色」は、「薄い灰色」の配色のまま少し暗くして、「白」でステータスバーなどのテーマカラーが使われていた場所に、黒に近いダークグレーが使われています。「濃い灰色」と名付けられてはいますが、明らかにそう感じさせられるのはステータスバーなどだけで、全体は普通の灰色といった感じです。リボンの中の境界線は、3つのテーマで最も暗くなっています。

Access 2013のみ、どういうわけか、テーマ毎の違いがほとんどなくなっています(図「Access 2013「白」から「濃い灰色」」)。UIのベースの色はどのテーマも「白」と同じ最高輝度の白となっており、[ファイル]タブ、ステータスバー、リボン内の境界線の色のみが変化します。Access 2016ではこの特殊な状況と関係があるのか、「濃い灰色」がなくなっています。